日々新しいものが登場する抗がん剤

がんの治療の1つに抗がん剤を使った化学療法があります。

抗がん剤と聞くと点滴によるものを想像されるのではないでしょうか。
抗がん剤は注射だけでなく、内服のものもあり、日々新しいものも登場しその数は100種類をこえています。

従来型の抗がん剤と分子標的治療薬
抗がん剤といえば、従来型のいわゆる殺細胞性のものが有名というか一般に知られていると思います。殺細胞性のものは薬が効果を発現する範囲と副作用がでる範囲がせまいため量を管理しなければ副作用に悩まされます。

従来型の抗がん剤はがん細胞だけでなく、正常な細胞にも作用し副作用として現れます。

対して、最近は分子標的治療薬というものが多く開発されています。分子標的治療薬はがん細胞がもつ特有の遺伝子等にのみ作用するため副作用が従来型のものに比べて軽度で済みます。

副作用について
抗がん剤は先ほども書いたように正常な細胞にも作用くるため副作用が伴います。

がん細胞は細胞分裂が盛んで、細胞分裂が盛んな部分に働くようにできています。私たちの体で細胞分裂が盛んなのは胃や口をはじめとした粘膜、髪の毛、爪などがそんです。

ですから、抗がん剤を使うと吐き気や食欲不振、口内炎、脱毛、爪が弱くなるといったのが起きます。

血液の工場と言われる骨髄も日々新しい血液細胞を作っているので細胞分裂が盛んです。そのため骨髄抑制と呼ばれる貧血や免疫の低下、血が止まりにくいといった副作用も出現します。

分子標的治療薬の場合は、発売当初は副作用がないと言われていましたが体の中に入ることでアレルギーの様な症状を伴うことがわかっています。

副作用にも起こる時期がある
抗がん剤を使うと副作用がでるのはイメージできたのではないでしょうか。この副作用にも副作用が現れる時期があります。

従来型の抗がん剤では抗がん剤を投与した直後?24時間以内に起きる吐き気や食欲不振、投与24時間以降から1週間までに起きる吐き気や食欲不振、1週間前後から2週間の間に骨髄抑制に伴う貧血や免疫の低下、出血傾向、2週間以降に起きる脱毛

といった具合にこの時期にはどんなものが現れるのかというのがわかっています。

使う薬によっても起きやすい副作用、起きにくい副作用があります。

良い抗がん剤とはなにか
抗がん剤が効くとはどんなことをイメージしますか?がん細胞がなくなるのはもちろん理想ですよね。
ですが副作用が強く命に関わるとしたらそれは良い薬でしょうか?

がん細胞がなくならなくても副作用が少ないのはいかがでしょうか。また、がん細胞自体はなくならないものの長く生きれるのはどうですか。

2人に1人ががんになると言われている時代です。がんにならないようにするのは最早難しいかもしれません。新しい薬が次々と開発され、登場しています。

治療方法に正解はないのかもしれません。しっかりと情報収集をして後悔のない選択ができたらいいですね。